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シャープにパナソニック。僕の中のブランドイメージが変化しつつあるという話

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ブランドイメージの崩壊

僕はシャープの製品が好きだった。

シャープ製品には、東芝やパナソニックの家電と違ってスタイリッシュなデザインのものが多かった。
MDコンポの「1Bit」や、液晶テレビの「AQUOS」、カメラ付き携帯電話など、そそられる製品がとても多く、「目の付け所がシャープ」、本当にそんな印象のブランドだった。

僕はシャープの製品が好きだった。
パナソニックの製品を買った時は嬉しかったし、近所の友達の親が「松下で働いている」と聞けば、それはもう超一流の大企業に務める優秀な人っていうイメージがあった。

友達の家に置かれている家電製品が、パナソニックやソニーで統一されていたりすることに、少なからず憧れがあったような気もする。

でも…

いま、僕の中のブランドイメージは崩壊しつつある。
圧倒的だった「日本のブランド力」は少しずつ、少しずつ変化しているのだと思う。
自分と同じように感じている人は少なくないんじゃないかな?

そしてもう一つがNTTドコモ。
ドコモは昔から他社に比べて料金が高かった。
でも、NTTドコモの携帯を持ってる奴は「ちょっとリッチでカッコイイ」っていうイメージがあった。

僕が20歳の時に、J-PHONE(現ソフトバンク)からNTTドコモに乗り換えた理由。
それは「20歳だったら、やっぱり大人らしくドコモを持つべきだよな」だった。

でも今は違う。
NTTドコモは、料金が高くて障害も多い、端末も微妙なものばかりだ。
そして業績も、良くないとは言わないが、ついには下方修正を発表するに至った。

結局僕は、10年使ったNTTドコモの携帯を持つことをやめた。

Samsung(サムスン)=カッコイイ

逆に最近カッコイイと思えるブランドが「Samsung(サムスン電子)」だ。
そう、スマートフォン「Galaxy」シリーズが大ヒットしていることで知られているメーカーだ。

昔は「Samsungの家電とかありえない」と思っていた。
ヤマダ電機のチラシを見たり、ドンキホーテに行くと、SamsungのDVDプレイヤーやテレビが、決まって1,980円ぐらいで激安家電として投げ売りされていたことを覚えているだろうか?

それぐらいの超安物ブランドだったんだ、Samsungは。

でも今は違う。
僕は以前、「Galaxy S2」を使っていたし、今はSamsungのテレビや家電製品も購入の選択肢に入る。

ネットでは「サムチョン」とバカにされているけど、僕にとってSamsungのブランドイメージは変化している。

Samsungが生まれ変わるためにやったこと

Samsungがこの20年間、何をしてきたか知っているだろうか?

生まれ変わったサムスンのエピソード。

1993年の夏、サムスンでは全社員に携帯電話を贈りました。お盆休みのお土産として配られたのですが、使ってみると実に全体の25%が不良品だったのです。
そこで、社員に配られた携帯電話だけでなく、市場で販売しようとしていた在庫もすべて回収されました。

運動場にうずたかく積まれた、不良品の携帯電話。開発・製造に携わった社員が集められると、その目の前で不良品に火がつけられました。15万機の携帯電話が焼却処分にされたのです。

携帯電話部門の事業部長は涙を流してこの光景を見つめました。
苦労して生産した製品の25%が不良品で、しかも自分たちの手で焼却しなければならなかったという事実は、「変わらなければ」という危機感を芽生えさせるには十分なものでした。

本来ならお客様へ誇りをもって提供すべき製品を自ら燃やす異例の「ショック療法」で、社内には「優れた製品を作ろう」という意識が高まりました。
そして今日では、携帯電話はサムスンの主力事業になるまでに成長したのです。

サムスン公式サイトより(現在はURLがリンク切れになってました)

Samsungは、1997年のアジア通貨危機のあと、徹底的なリストラとコストカットをおこなった。

三星自動車をルノーに売却
三星重工業建設部門をボルボに売却
フォークリフト事業をクラークに売却
サムスン物産の流通事業をテスコに売却
韓国ヒューレット・パッカードの持ち株をHPに売却
サムスン電子のパワーデバイス部門をフェアチャイルドに売却
防衛産業をトムソンに売却
航空機事業、発電整備、船舶用エンジン部門を韓国の他企業と合併、整理
海外に投資した関連会社をすべて売却
グループ会社を140社から83社に縮小
役員、職員の給与を30%カット

書籍「サムスンの決定はなぜ世界一速いのか」より

アメリカのフットボール中継の合間に流れたサムスンの「ギャラクシーノート」のCM。
90秒のCM広告費は約8億1千万円と言われている。

サムスンは1990年代までブランド力がなかったが、米大手家電量販店の「ベストバイ」に高額の販売奨励金を投下するなどのブランド戦略をとった。
2012年には約6700億円にも及ぶマーケティング費用を投じ、これはソニーの広告宣伝費の倍近いとも言われている。

2012年4月16日の日経の記事より(現在はリンク切れ)

日本人は、「サムチョン」と言って韓国メーカーを見下している間に、いつの間にか見下される側になりつつあるということに気付くべきだと思う。

変わらないブランド

僕の中でパナソニックやシャープのブランドイメージが崩壊し、サムスンのブランドイメージは高まりつつある。

しかし、どれだけ多くの時間が経っても「変わらぬブランド」がある。

その一つが「ソニー」だ。
ソニーもまた、他の家電メーカーと同じく業績悪化に苦しんでいる。

でも、やっぱりソニーの家電製品に対する憧れは今でも変わらない。
なぜそうなのか、理由はわからないんだけど。。。

もう一つが「LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)」だ。
僕はLOUIS VUITTONの製品を一つも持っていないんだけど、昔も今もヴィトンが高級ブランドだというイメージは変わらない。

2年前、財布を買い換える時に「ヴィトンの財布にしようかな?」と相談したら、「ヴィトンはベタだから絶対にやめとけ」と言われて結局違うものを選んだんだけど、それでも憧れのイメージは変わらない。

繁華街を歩くと、ジャージ姿のDQNやキャバ嬢風、ホスト風の人たちが軒並みヴィトンの製品を持って歩いているのは知っている。
ジャージ姿にヴィトンのバッグなんて、ブランドイメージもクソもないんだけど、それでもブランドイメージは変わらない。

LOUIS VUITTONのブランドイメージは、「ベタ」とかそういう次元を超越していると思うし、それはアップル製品やソニー製品にも同じことが言えるんじゃないかと思う。

日本人として日本のメーカーを応援したいというのはある。
でも、僕は昔も今も、そしてこれからも消費者として良い物、カッコイイものを選択していきたい。
たとえ海外メーカーの製品でも、良くてカッコイイものは買うし、日本の製品でも微妙だと思うものは買わない。

ブランドイメージは個々の主観によるものが多いと思いますが、みなさんはどう思いますか?

この記事へのコメント

この記事では、以下のコメントをいただきました。
(現在はコメント欄は閉鎖しています。)

コメント件数 [1件]

はじめまして。Nと申します。
「会社をつくりました」という記事を読みました。

仕事のことで相談があります。
宜しかったらメールください。

結構急いでおります・・笑

N | 2012年12月 8日 14:05

最後まで読んでいただきありがとうございました

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